この記事では現在不況の真っただ中にあるベトナムにおいてハイパーインフレが起こる可能性と、今後どのような方法でこのインフレ経済を乗り切れば良いのかを検討していきたいと考えています
ベトナムで資産運用をされている方々の今後の参考としてご覧いただけますと幸いです。
ぴっぴちゃん
過去の経済危機を通貨切り下げとインフレで乗り切ったハノイ
「2度あることは3度ある」という諺がありあます。
ベトナム中銀は過去3度の経済・債務危機を大幅な通貨切り下げとインフレで乗り切ったという実績があります。このインフレの詳細は、1度目はドイモイ政策前の社会主義時代のハイパーインフレ(1990 – 1992)、2度目及び3度目はアジア通貨危機時(1996 – 1998)とリーマンショック時(2008 – 2012)です。
1度目の1989年のインフレは74%、通貨は-322%の大暴落、2度目、3度目の経済危機ではインフレ率は10%、20%為替は-27%、-50%の通貨安となっています。
下の画像は大きく売られるドン安のチャートです。上に行くほどドン安となります。
https://www.mdpi.com/2227-7099/6/4/68
ぴっぴちゃん
直近のリーマンショック時(2008年~)ではインフレ率が20%以上となり通貨ドン安は現在にかけて -50% の暴落となっています。当時越中銀は2008年から2011年までの4年間で8回の通貨切り下げを行いました。政府公式では毎年 5.4 ~ 5.7 パーセントの通貨下落とされましたが、闇レートでは通貨安が異常な速さで進行していたことを示しています。
ベトナム国立銀行の統計から読むインフレ率
先ほど紹介した過去3度の経済危機において、いずれも20 パーセント から70 パーセント 近いインフレが国内で発生しています(1989年以前は社会主義政策の失敗により300 パーセント から 400 パーセント近いインフレが発生しており、1989年の74%の数字 はハイパーインフレを克服したと称賛されています)
https://www.mdpi.com/2227-7099/6/4/68
以下はベトナムの主要株価指数であるVN-indexです。統計可能な2000年から比較するとインフレ率との相関があることが分かります。これは不動産や石油資源などの実物資産を持つ企業の時価総額がインフレと通貨安に連動して上昇する事を示しています。次のトピックではこのような急激なインフレと通貨安が進んだ場合の資産の防衛方法について考えていきます。
急激なインフレと通貨安から資産を守る方法
まず、このような通貨安を伴った急激なインフレの原因は外因と内因の2つに分けられます。
外因はアジア通貨危機やリーマンショックといった外的要因と、内因は外貨不足やインフラの不備、未発達な財政・金融制度が挙げられます。過去3回の内、2回は外的要因であり今回のコロナショック・債務危機も外的・内的の複合要因が発端となっています
そのような経済危機の時では実物資産である株や不動産、ドルや金(ゴールド)の保有が有効であると考えています。
株の場合は銘柄選択が重要で気を付けたいのは「借金」のある企業です。特に外貨建て・ドル建ての負債を抱える企業はアウトになる可能性が高いと考えています
暴落幅が小さいのは 一等地を保有する不動産企業 や 金などの代替え資産の在庫がある会社、また商品価値のあるガス・原油の元受け企業や食料品・農産物(種子・肉・穀物)ではないでしょうか
FPT株はどうでしょうか、同社の事業はインフラとも受け取れなくはありませんが…微妙なところかも知れません。ただテレコムなどの通信網は資産価値がありますので一定の下落にとどまるのではないでしょうか
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。皆さんの応援が私の原動力です。
ぴっぴちゃん
本日の映画はタイムリープモノの「残酷で異常」
アマゾンプライムビデオの評価 4.0🌟🌟🌟🌟
こちらの映画はいわゆるタイムリープモノ🌠の映画になります
最愛の人を殺してしまう場面をタイムリープで繰り返す世界線に入ってしまい、そこからどう抜け出すか試みる映画。
なぜ妻を殺してしまったのか、そして自分はなぜ死んだのかが繰り返す時間の中でどんどん明らかになっていく。
序盤から真相に近い伏線があり、ラストのカタルシスに繋がります
ぴっぴちゃん
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