ベトナム空港貨物サービスのSCS(サイゴンカーゴサービス)が年初来高値に近づく

現在世界的に航空業界はコロナウイルスによる影響を受けています。その中でもベトナムの航空貨物サービス企業の業績は徐々に戻りつつあるようです。

SCSの航空貨物サービスの10月月次は前年同月比で+10%

ベトナムの航空貨物サービスを手掛ける企業SCSの業績は前年同月比で+10%と好調に戻っています。要因の一つは国内航空大手のバンブーエアウェイズがワイドボディーの機材利用を前年度の水準まで戻したこと(+4%)にあります。

黄色:重量、赤:月次

以下の棒グラフは紺色が売り上げ、青色が月次を現しています。

https://vietstock.vn/2020/10/scs-lai-rong-giam-gan-10-trong-quy-3-tang-nam-giu-tien-gui-737-803500.htm

SCSの2020年の3Q売上高は2Qと比べて売上+16%、純利益+15%と回復、前年同Q比では両方約-10%程になっています。

2020年の売り上げ予想は売上-6%利益-2%

2020年の通年ではSCSの国際貨物輸送量は15万トン(前年比10%減)と推定されています。また収益と税引前利益は、7,040億ドン(6%減)と4,920億ドン(2%減)と予測されています。

https://vietstock.vn/2020/11/hdg-stk-scs-co-diem-nao-hap-dan-145-805502.htm

ホーチミンが拠点のSCS(サイゴン航空貨物サービス)

SCSはホーチミン市にあるタンソンニャット空港で最大の貨物ターミナルを所有する航空貨物サービス企業です。現在貨物ターミナルは75%の使用量、さらに年間15万トンの輸送余地があります。

ですからこの企業はまだ売り上げの成長余地があります。また、寡占企業ですので無借金で安定した収益基盤を持っています。

営業利益率 74.3%、ROA 42.9%、PER 12.9

競合企業としてTCSがありますが、所有する土地がSCSに比べると狭く、成長の余地からもSCSの優位性が目立ちます

ハノイが拠点のNCT(ノイバイカーゴターミナル)は年初来高値を更新

一方で首都ハノイが拠点の航空貨物サービスであるNOI BAI CARGO TERMINAL SURVICE(NCT) は年初来高値を超えています。

PER 9.3 ROA 37 ROE 44 営業利益率37%

第3四半期はQonQで-8%だが前四半期比率では+22% 空港セクターでは最もダメージが少ない企業 2021年から稼働する子会社ACSV社の貨物ターミナルで更なる収益アップを先取りする動きが出ています。

飛行機の乗客が減った分、輸送貨物が増えるという追い風も

現在、航空機の旅客需要がコロナウイルスの影響で落ち込んでいます。航空各社は旅客スペースを貨物輸送に変更して貨物量を増やしています。

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