コロナで6割閉鎖中のタセコエアーズサービス(Taseco Airs、HoSE:AST)

 

この会社はなに?

・ベトナムの空港でレストラン、お土産屋さんを営業

・コロナ禍で売上が激減、新店出店など将来に投資中

・コロナワクチンの開発ニュースが出てきたこのあたりは買い時か?

タセコエアーサービスはハノイを拠点にダナン、ホーチミン、カムランの各空港内にファーストフード、お土産店、ビジネスラウンジや免税店を展開する空港サービス業の企業です。

タセコエアーウェブサイト

ベトナム内の7つの空港で営業し、店舗数は96、ダナン空港が売り上げの4割を占めています。国際線比率は50%で、これは平常時の売り上げの6割を占めています。簡単に言うと、ASTは外国人観光客向けの空港内レストラン屋、お土産屋さんと考えています。

レストランカフェセクターはCoffee-Fastfood、Burger King、StarCaféなどのチェーン店を各空港で展開しており、3%成長+粗利率約61%と好調、親会社タンロンエアー社がダナン空港の出資者のため、ダナン、カムラン空港では良いスペースを借りられているようです。

2020年はコロナウイルスによる渡航制限の影響で売上は3Qまでに-82%の落ち込みを見せています。

タセコエアーズサービスの株主構成と現状

51%を親会社のタンロンエアーが所有しており、ドイツのファンドが2位で16.8%、2019年に親会社の株式売り出しに伴い、新しく主要株主に登場した韓国系のStic Pan-Asia 4th Industry Growth Private Equity Fundが3位で10%を所有しています。このファンドはそれほど有名ではないようです。会長のPham Ngoc Thanh氏は125,000株保有。

ASTの営業施設は全体の40%で残りは依然としてコロナの影響ために閉鎖しています。

売上計画は9月期にはコロナから回復するという予測をもとに建てられたので下方修正される見通しで、株価の推移もそれを織り込んでいるようなチャートを描いています。

事業の売り上げのうち、88%は空港サービス、12%はホテル、売上の詳細は、お土産ショップが45%、レストラン13%、広告5%、免税店15%。ライバルのNasco、Masco、Cias、Sascoに比べて粗利率が60%と高いのはファーストフード・カフェセクターの好調によるものだと推測されます。(同社の小売店の在庫回転期間は競合比で長いため)

現在は運輸省、自治体の指示でこれらの営業は一部営業を制限されています。売上は外国人旅行者の旅客数に大きく左右されますのでベトナム政府のビザ発給などの動向で物色されるかもしれません。

PERは2019年のEPSで算出すると11前後、現在は年初来高値から6割の水準で株価が評価されています。

ドイツのファンドが購入報告を何度か出していますが購入数は少ないです。割と下値で注文を出しているのかもしれません。

今年オープンした営業店は3つでノイバイ国際空港のベトコンバンクプライオリティラウンジ、カフェ、ファーストフード店です。2020年内にホーチミンタンソンニャット空港においてカフェとファーストフード店のオープン予定とカムラン空港にも営業所をオープンする見込みです。カムラン空港のビジネスラウンジは2021年の2月にオープン予定。また、フーコック国際空港にオープン予定のJALUX免税店の工程は順調とのこと。

5年以内に観光需要が戻るのであればここから2倍高の可能性は十分に感じます。

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