ベトナム政府は国家安全と航空活動の安全を確保するため、運輸省が、国家がベトナム空港公社を買収することを提案しました。
現地紙によればベトナム空港総公社(ACV)の非株式化により、ACVは国有企業となり、その事業に対する国家の安全と防衛の最高の保証が得られるのが理由とのこと。
この判断はまだ正式に決定したわけではなく、運輸層に提出されたプランの1つに過ぎないので実行可能性はまだ未知数です。
政府の見方では空港のアップグレードや修繕メンテナンスに関して現在ホーチミン、ハノイの空港はともに問題を抱えているとのことで、国家が主体となった投資や航空インフラ資産を管理していくことが望ましいと考えているようです。
現在ACVは約4兆2100億ドンの費用を必要とする修繕時期を迎えており、その予算をめぐって民間だけで修繕行為を行うことに懸念を表明しているとも取れます。
ぴっぴ
緊急性のあるホーチミン・ハノイの両空港の修繕業務
現在タンソンニャット(ホーチミン)とノイバイ(ハノイ)の両空港は設計時よりも過密状態での飛行機の離発着が続いているために空港滑走路のわだちが発生しており、安全を脅かすレベル滑走路が劣化しているそうです。
これに対する修繕策としてはアスファルトを一旦全部剥がして基礎工事からのやり直し案が提案されています。
過去3年間でACVは予算不足により大きな修繕ができない状態にあり、政府はこのことが安全性に問題があると考えているようです。
一方で加熱するベトナムの航空市場、ベトジェットの国際線比率は35%超え
一方でベトナムの航空市場は成長の一途を辿っています。ベトナムLCC大手のベトジェットでは国際線の比率が今年6か月で35%まで上昇、成長率は51%と驚異的です。
理由は日本、香港、インドネシア、中国、シンガポール、韓国からの旅行客が増え、同社の外貨収益も増加しているとのこと。
ベトジェット(Vietjet Aviation Joint Stock CompanyHOSE:VJC)の最新の財務諸表によれば。今年の最初の6か月で、親会社の収益は20181億VNDに達し、税引前の利益は1553億VNDに達しました。これは昨年の同期間比でいえばそれぞれ22%と15%の増加率で順調の一言に尽きます。
同社の旅客輸送からの収益は、前年同期比17%増の18,984億ドン。このうち、国際線からの収益は、前年比51%増の6兆8,650億ドン、補助的な航空輸送収益は5兆4,290億ドン。
総国際線収入は10兆9,440億ドンで、航空輸送収入全体の54%を占めるまで拡大しています。国際線での成長が目まぐるしいですね。
現在Vietjetは68,821便を運航し、最初の6か月間に全体で1,350万人の乗客を輸送しました。ベトナムの航空統計によると、Vietjetは引き続き国内市場シェアで主導的地位を維持し続けるとみなされています。現在は全体のシェアのうち、ベトジェットが44.0%、ベトナム航空が35.9%を占め、ジェットスターパシフィックが13.9%、Bamboo Airway4.2%、VASCOが2.0%を占めています(出典:CAA Vietnam)。
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