前回の記事はこちらです。
トランプ相互関税が直撃し、暴落した水産株VHCについて株主総会のニュースがございましたのでこちらの記事でまとめさせて頂きます。
4/24の株主総会のメモです
以下の内容はVietstockより翻訳してまとめております。
私の結論から言いますとニュートラル…つまり買わなくてもよいかも…😭
理由は同社が年次総会前夜に事業計画を下方修正した事で同社が元凶にうまく対応できていない様子が伺い知れたからです。
これから米国は不況になりますから下方向の可能性は更に高まったかと…でも、アップグレードがあればアップサイドは上がります…という事で今の価格は高くも安くもなく、投資妙味はないかも知れません…以下に現況をまとめて参ります。
同社は今期の業績予想を下方修正いたしました。
売上高は13兆ドン→10.9兆ドン (-16.2%)
純利益を1.5兆ドン→1兆ドン (-33.3%)
また、これに加えて楽観的なシナリオの予想も出しており、その場合の利益は1.3兆ドン (-13.3%)となっております。
ゼネラルディレクターの発表によるとこの税率により同社の純利益は15~30%減少すると見積ったとの事です。
2025年第1四半期、アメリカへの輸出割合は26%を占めております。売り上げ自体は前年比で-5%減になった模様です。
4月28日に第1四半期の決算発表がある予定です。
現況では、米国への輸出ペースは関税発行前の駆け込みでペースは維持されており、大型サイズの商品については在庫不足になっている様です。
ティラピア事業は引き続き進んでおり、主力のパンガシウスはほぼ独占状態のようです。
米国の相互関税においては輸入者が責任を負うため独占状態のパンガシウスは価格影響力において強みがあるという事かと思われます。
また米国の反ダンピング税の課税対象リストから除外されたと経営陣は述べており、これは同社の製品が引き続き輸出を続けられるという事の証左となります。
記事によれば現在ヨーロッパでロシア産のタラのすり身などを輸入禁止した事からタラは不足しておりこれを補う形でパンガシウスの需要拡大が起きる可能性がございます。
同社は第2ゼラチン生産ラインを拡大し、すり身製品は+15%の成長が見込まれるようです。
PER評価について
期初の予想EPS 6,713 に下方修正した数字をあてはめますと EPS は 4,470 VND 、楽観的なシナリオの場合は 5,820 VND です。
4/25現在の株価48,150VNDに対して予想PERは 10.77 楽観シナリオで PER 8.27です
とりあえず…今期はその中間で計算しますとEPS 5145 で予想PERは9.3 となり、過去3年間の同社のPER平均は9.8より少し下の位置でございます。
ちなみに直近ではPER12~14まで上がっておりましたから一度下を探っていくシナリオ、つまりPERが5位まで落ちる可能性もあると思います。その時に株価は半値となります😭
ただ、配当の2000VNDは発表済ですので利回りが6~7%の35000VNDあたりまで、最大で-38%程のドローダウンを受ける可能性はあると考えております。
VHC社の今期の投資計画について
総投資資金を8,300億ドンでコラーゲン生産機械設備の拡張、タンゴック果物加工工場、フィードワン水産飼料工場の新倉庫、サザン工場の倉庫の拡張の予定です。
現況で同社のいる環境は暗いですが、そのような時こそ投資妙味があるものだと考えて保有を続けていく所存です。
関税の状況につきまして会社側のコメント
社長は、同社はパンガシウスの輸出について楽観的であり、相互税が収益性に与える影響を慎重に計算していると明言しております。
「投資家の皆様に過度のご心配をおかけしないよう、最も保守的な予測を立てました。今後の展開は市場次第ですが、私たちは依然としてこの計画を乗り越えられると確信しています」
同社幹部は、米国消費者が価格上昇をどの程度受け入れるか、また経済の強さ次第で計画を上回る可能性もあると強調した。米国の顧客は依然として安定した需要を維持しており、輸出需要を満たすために成長の早い魚の養殖を加速するよう同社に求めている。
関税の負担については輸入者側(アメリカ側)に求めており分担は費用面から困難の様です。90日間の課税猶予期間中は駆け込み注文もあるかと思われます。
VHC社の米国輸出売上は31%です。46%になることはおそらくないですが、10%は既に課されており、会社側の強気のコメントがどの程度の結果となるか…
1つ言える事は今すぐ上がる株ではないという事でございます。山高ければ谷深し…の投資になりそうです😅
皆様のご資産がこれから上がります様に…🌌
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