これをベースに6/10時点での株価の配当利回りを計算しますと 約3.2 % となります。
過去の株主総会決議を見てみますと2024年度の株主総会でも15%以上と記載があり、翌年の株主総会において40%への増額が承認されております。
この様な傾向から私は同社の今期配当額については、このまま順調に業績が拡大すれば増額修正される可能性が高いと判断いたしました。
また、直近に同社のインサイダーが株式購入登録をしている事情から、これは同社の経営陣が自社の株価について割安だと判断している事を示唆するものだと考察しております。
2025年の業績予想につきまして
- 売上高:約10兆ドン -2.4%
- 税引き前利益:2兆ドン-20.5%
- 純利益:1兆7,900億ドン -24.7%
- 配当率:15%以上 (2024年は4,000 vnd)*1
同社は2025年度の業績予想について、減収減益予想で配当も減額予想を出しております。。
翻って前年度の株主総会資料を確認しますと、昨年度は売上-14%、純利益-39%で予想を出しておりましたが、結果は売上+2.2%、利益+8.8%の上方修正と配当の増額で着地しております。
また同社の過去3年間の現⾦配当⽀払⽐率は50〜70%であり、今後もこの⾼い配当⽀払⽔準を維持し続けると予想しております。
これらの事から言える事は同社の開示情報は期初では弱気予想を出して、期末に上方修正で着地するという癖があるという事です。
2025年の株主総会決議は5月16日に発表がありました。
その後のインサイダーの購入及び売却の発表があったのは以下の通りです。(社長が4月2日のトランプ相互関税ショック時の暴落で安く買っていた事が分かります)
5月16日 取締役関係者(役員の子供)が10万株を購入(3月20日~4月3日にかけて購入)
5月16日 取締役関係者が17,200株を購入(4月11日~5月9日にかけて購入)
5月16日 監査役が7万株を売却(4月8日~4月11日にかけて売却)
5月22日 社長が444,600株を購入 (3月21日~4月10日にかけて購入)
5月22日 社長が311,300株を購入 (4月16日~29日にかけて購入)
豆乳のコストの7割は原料である大豆からきております。
現在同社は⼤⾖の40〜60%、製品によってはの70〜80%をカナダなどの他国から輸⼊しております。
⾖乳のコストの約 70% は原料である⼤⾖のため、⼤⾖の国際価格の変動は 同社 の粗利益率に影響を与えます。
直近の大豆価格は下落傾向であり、このトレンドが続くと仮定しますと同社の粗利率はこれから上昇するものと考えております。これは同社にとって増益の可能性があるという事だと判断しております
今の株価でQNS社を買えるか?につきまして
現在6月10日時点での株価は47,100 VND であり、利回りは8.49%(配当を4,000 VND で計算)となっております。
前日の株式市場では指数が-1.5%程の下落をしましたが同社は-0.8%と相対的な強さが見られました。
アメリカ・トランプ大統領による相互関税政策は同社の企業業績にさほど影響がないものと私は考えております。
と言いますのは、大豆は既にTTPCPによりカナダ産が0%にて調達可能であり、そのカナダは米国との条約により0%にて大豆を調達しているからです。
(USMCAの適用により、カナダからアメリカへの大豆の輸入は、ほぼ関税なし、または非常に低い関税で取引されていると考えております)
私の考えはこうです
配当利回りは10%の節目になると注目度が高まりますから、その1歩手前である利回りが9%になると私が考える株価 44,000 VND で買えるのであればSafety of marginは多めに取れてより安全な投資になると考えております。
仮に上記の価格まで下がらない場合はご縁が無かったという事で次の下落トレンドを待つという姿勢で相場に臨む所存です。
PERの観点からの割安さについて
会社の計画によると2025年の予想EPSは 4,869 VND となります。
これはPERで言えば 9.7 と割安ではありません。
しかしこの企業は予想を慎重に出す傾向がありますので昨年比と同程度のEPSで試算しますと予想PERは 47,200 ÷ 6,466 = PER 7.3 となり、私の希望するPER 8 以下の水準に適合しております。
この株は現時点においてPERの観点からの割安さは十分にありますが、私は損切ラインを買い値から -4% で半分売却、-8% で全売却のマイルールがありますので、個人的にはなるべく安く買いたいと考えております。
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